「人はなぜ幸せになりたいのか?」

これを突き詰めていこうとすると少し難しさを感じますね。

そもそも幸せとは何か?

これも曖昧です。というか、幸せは感じるものなので、感じ方は人それぞれの価値感によります。だから、どのようなことが幸せを感じさせるかは、千差万別です。

辞書で幸福を調べると

「満ち足りていて不平や不満がなく楽しいこと」

となっていました。

ですので、幸せを求める人は、満ち足りていて楽しくいたいと思ってるってことになります。

感情的には、安心感や喜びを感じる状態が続いていることになります。

つまり、私という存在が確かに存在していると感じられる状態です。

結局、幸せは、私が存在を感じられることです。だから、幸せになりたい理由は、

「私が存在している」

ことを感じたいということかと思います。

さて、存在感を感じたいために感じたい喜びという感情。

この喜びの反対は悲しみ(憂い)です。

悲しみを感じている時にも自分が確かに存在していると感じられますが、悲しみは感じたくないですよね。

たぶん、喜びが存在するなら悲しみも同時に存在します。対極だからです。

喜びとは何でしょう?

喜びは、自分の欲しいものが手に入った時に感じます。一方、悲しみは自分の大事なもの(=なければ欲しいものでもある)を失った時に感じます。

今、もっとも人が欲しい幸福=私の存在感だとすると、喜びは「私の存在感を得ること」、そして悲しみは「私の存在感を失うこと」になります。

整理すると、

人が幸せになりたい理由は、

「私が存る」

と感じ続けたいという根源的欲求があるからです。

そして、喜びの感情は「私の存在感」を感じさせてくれます。一方、悲しみの感情は「私の非存在感」を感じさせるのです。