悲しみと苦しみの違い

悲しみ。

悲しみの状態は、気持ちが落ち込み、涙が出たりします。

悲しみが起きる原因は、自分が大事にしている存在、物などを失ったり、自分の価値をおとしめられたり、自分の望んでいるものが手に入らないことなどです。

悲しみは、悲しみ切ることで消えていきます。

例えば、大事にしていたペットが死んだら悲しくなります。

涙が出てくるかもしません。

ひとしきり泣いた後やしばらく時間が経過すると、悲しみは残っていてもかなり軽減されていきます。

そして、いつかは悲しみは消えます。

苦しみ。

苦しみの状態は、不快な気持ちが続き、その状態から逃れたくなります。

苦しみが起きる原因は、自分の思い通りにならない時に生じて、起きたことを受け入れることができないことです。

苦しみは、悲しみと違い、起きたことを受け入れることがでえきない限りずっと続きます。

例えば、新しく自分で店を始めたが、どうしてもうまくいかない。このままでは、つぶれてしまい、家族を養えない。こう考えて悩んでしまうと、苦しくなります。

悲しみと苦しみ、この2つはどう違うのでしょうか?

例えば、大事な家族が亡くなったとします。

当然、悲しくなります。

その悲しみが時間と共に癒えたとしても、家族が死をいつまでも受け入れられなくて、いつまでも考えていると、苦しくなります。

家族の死を「どうしようもない。これから先を考えよう」と頭を切り換えて受け入れることができれば、苦しみはなくなります。

まとめると、

気持ちが落ち込み涙が出ることもあるのが悲しみであり、現実に起きてどうしようもないことを受け入れられない気持ちが苦しみです。

悲しみをなくすためには、悲しみという感情を感じ切ること、苦しみをなくすためには、現実に起きたことを受け入れることが必用となります。

対処はどちらも難しいこともありますが、悲しみは感情なのでどちらかというと短期間です。一方、苦しみは思考から生じるので長期間に渡ることが多いです。